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イベントレポート

「日系企業が求める人材」がテーマの交流会

2019年度

2019年11月23日(土)

   山東師範大学千仏山キャンパス図書館5階にある済南ふれあいの場で、「日系企業が求める人材」をテーマにした交流会が行われました。桑楽矢崎(山東)新能源有限公司副社長の河村さんとアシスタントの張瀟文さんが講師として、在中日系企業が求める人材を紹介しました。山東師範大学外国語学院日本語学部の副主任兼済南ふれあいの場責任者の崔穎博士、日本人教師の福ヶ迫加那博士、山東青年政治学院日本人教師の山形邦夫先生、済南大学日本人教師の護城恵昭先生、スーダンからの留学生、日本からの留学生、山東師範大学·山東青年政治学院·済南大学などに所属する学生約40人が参加しました。

                             

丁寧な挨拶の後、河村さんは、まず、矢崎グループの概要を紹介しました。矢崎グループの主な業務は自動車部品の生産で、桑楽矢崎(山東)新能源有限公司は矢崎グループと桑楽グループが山東に設立した合資の企業です。2018年6月までに、矢崎グループは46カ国に167の法人があり、日本を含む596の拠点を設立し、従業員数は合計で約30万人です。中国での従業員数は3万人を超え、そのうち日本人従業員は約200人です。矢崎グループのスローガンは「世界とともにある企業」「社会に貢献する企業」であり、これは矢崎グループ全社員の共通の目標でもあります。トヨタ、ホンダなどの有名な自動車ブランドも矢崎グループの取引先です。河村さんの紹介によると、済南市だけでも、5台に1台の自動車が、矢崎グループの生産した電線を使っているそうです。桑楽矢崎は合資の企業として、電線の生産の他に太陽光エネルギー機器、ガスメーター、タクシーメーターの生産と販売などを行っています。日本だと、矢崎グループの業務範囲に、養老院の経営、農業事業、廃品リサイクル事業なども含まれます。矢崎グループの在中企業はほとんどが独資の企業で、合資の企業は済南にある桑楽矢崎(山東)新能源有限公司の他、重慶市、香港、台湾にあります。

   続いて河村さんは、企業選択、日系企業のビジネス環境、中国人従業員と日本人従業員の労働意識や行動意識の違いなどの面から、日系企業が中国で求める人材について詳しく説明しました。学生は、卒業時に進学か就職かの問題に直面します。中でも語学系の学生は、多くが海外留学しており、帰国して就職するかどうかの問題にも直面すると指摘しました。日本語専攻の学生に特化して言えば、卒業後は中国にある日本の独資企業に入りたいという場合、日本語力はもちろんのこと、英語力、語学を実務に活かす能力が求められますが、語学と仕事のスキルだけではまだ足りません。重要なのは、“日系企業へ入社してからは企業に対して一体感を持ち、その一体感を仕事に反映し、自分を主張しすぎず、帰属感を持ち、自分の行動が企業のレベルとイメージを代表していると意識すること”です。

   河村さんは桑楽矢崎(山東)新能源有限公司の唯一の日本人従業員であるため、彼にとってビジネス環境そのものが異国的な感じを持っており、業務中の文化摩擦は数え切れません。中国人学生が日系企業へ入社したとき、これと似たことが起こり得ます。そのようなときに必要なのは、労働意識と行動意識の調整です。労働意識においては、“自分の企業を愛し、チームワークを重視し、強い責任感を持ち、同僚や取引先との約束を守る”こと、行動意識においては“ビジネスマナーを重視し、謙虚な態度であり続け、責任と自己反省の勇気を持って、よく同僚とコミュニケーションをとる”ことが求められます。労働意識と行動意識のどちらにも、日本人従業員と中国人従業員の考え方の違いという問題が存在します。日系企業で働くには、効率と結果を重視するだけでなく、論理的な考え方と、何度も「なぜ?」と疑問視する姿勢が重要です。その姿勢を忘れずに仕事をしていく中でくみ取った経験や教訓が仕事スキルを向上させるのです。河村さんは「ぜひとも今から、たくさん日本文化に触れ、日本人と交流する機会を探し、自分の論理的思考力・文章力・ビジネスマナー意識を培いましょう。将来、日系企業で働くときの良い基礎となります」と、学生へ言葉を送りました。

   張瀟文さんは自身の学習や仕事の経歴を紹介し、日系企業で働くために必要な能力と素養を詳しく説明してくれました。ドイツと日本への留学経験を持つ張さんが日系企業に入社してから最も感じたのは、中国人従業員は会話と行動がとても速く、効率重視な感じではあるが、ミスを引き起こしやすいという点でした。多くの中国人従業員や中国企業にとって、論理的な思考・状況のシミュレーション・職業訓練を重視する日系企業文化は参考に値します。最後に、張さんは学生に向け、「キャリア形成においては、語学力も重要ですが、やはり人脈の蓄積を重視しなければなりません。積極的に周囲の人から経験や教訓をくみ取り、自分の足りないところを見つけ、豊かな専門知識を積み重ねてこそ、より競争力のある人材になれます」とアドバイスを送りました。

   2時間という短い時間でしたが、学生は多くのことを学びました。これまで済南ふれあいの場で行われた活動のほとんどが日本文化をメインとしていましたが、今回のように仕事経験が豊富な社会人の知識を共有してもらえる機会はなかなか無く、学生は貴重な機会を得ました。今後も、多種多彩な専門家を招いた講座の機会が増えてほしいです。

翻訳者:済南ふれあいの場スタッフ 潘暁瑶

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