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留学ドキュメンタリー

留学ドキュメンタリー 第46話 =第11期生を大調査!中国人留学生が選んだ日本の部活とは?=

留学生のみんなが日本の学校生活で楽しみにしていることのひとつが「部活動」。中国では勉強優先の学校が多く、日本のように部活動が盛んではないそう。2016年9月から2017年7月まで留学生活を送る第11期生31名は、体調による理由を除けば、ほとんどの人が部活動に参加しています。さてさて、みんなが選んだのは運動部? それとも文化部? その理由や目標、学んだこと、そして本音もポロリ…。留学期間の折り返しとなる2月、中間研修で京都に集合した11期生に直撃インタビューしました!

運動部も文化部も「日本ならでは」が人気!


  11期生全体で部活動に参加しているのは30名。運動部が14名、文化部が21名です。ん?合計人数が合わない?? 運動部と文化部の両方を掛け持ちしている生徒もいて、部活動に積極的に参加している姿がうかがえます。

  部活動を選ぶ基準として多く聞こえてきたのが「日本でしかできないものをやってみたい!」ということ。運動部では「武道」が人気で、剣道部・弓道部・柔道部に7名(男子4名、女子3名)が所属しています。武道を知ったきっかけが日本の「ゲーム」や「アニメ」というのが“イマドキ”です。

  文化部は茶道や華道、書道といった日本の伝統文化を学ぶ「芸道」を7名(男子2名、女子5名)が選んでいました。また、「中国にはない」と密かに注目されているのが、家庭科部(女子2名)やイラスト部(女子1名)。新旧の日本文化を大いに吸収しているようです。

女子だって凛々しく「武道」


  武道に憧れを抱き、自らも道着をまとうことを決めた女子たちは、「技を覚えたい!」「強くなりたい!」と貪欲です。

  ●剣道部 陳傲さん(広島市立舟入高等学校)
「剣道の緊張感や精神が好き」と話すのは陳傲さん。「日本のドラマで見た剣道がかっこよくて入部を決めました」と言います。 稽古中はいつでも真剣勝負。「面をつけたら『勝つ』という気持ちで向かう。面を取ったら友達に戻る」が、顧問の先生の教えだそう。シンガポールからの留学生も含め男女総勢6名の仲間たちと厳しくも楽しく学んでいます。目標は「初段」を取ること。「もっとたくさん試合に出て強くなりたい!」と意気込みます。


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真ん中が陳傲さん。白い道着姿が様になってる!


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陳さん、面を打ち込んでます。メーーーーン!


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ともに研鑽を積む仲間たち。陳さんは左から2番目。

  ●柔道部 韓星さん(福岡市立西陵高等学校)
「日本ならではのものを体験したい」と話す韓星さん。柔道部を選んだ理由は「かっこいいから!」。テレビで柔道の試合を見たときに、選手たちの真剣な姿に感動したそうです。
今は基礎トレーニングと体力づくりが中心。「技をかけるときが楽しい!」と話しながらメガネ越しの目がキラキラ光ります。自由に技を掛け合う「乱取り」が上手にできるようになりたいと、目下、練習の日々です。


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気迫が伝わってきます!


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地道な練習の繰り返しで、技を身体に覚え込ませていきます。


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盛れるカメラアプリ撮影はJKのお約束!部員と一緒に。真ん中が韓さん。

男子は日本の「精神」を学ぶ


  さあ、男子も負けてはいられません!技の習得や勝負への意気込みを語る女子に対し、男子は「心」を意識して鍛錬しています。


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静寂の中、集中力を高めます。右から2番目が張霆宇さん。
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残心。矢を射ってからも集中力は続きます。

  ●弓道部 張霆宇さん(日章学園高等学校(宮崎県))
なんと、すでに初段を取得している張霆宇さん。練習を始めてから半年で初段合格を果たしました。顧問の先生からも「筋がいい」と期待されています。

  弓道において重要とされているのが「残心」。矢を放った後の姿勢のことです。「矢を射った瞬間がずっと続くような気持ちが大事。残心は自分ができているかどうか確認するポイントになります」と張さん。武道の所作や心構えもしっかり学んでいます。


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精神を集中し、自分と向き合う梁愷東さん。

  ●剣道部 梁愷東さん(鹿児島育英館高等学校)
梁愷東さんは、日本のアニメで剣道を見て、「中国にはないものをやってみたい」と入部を決めました。「でも…運動は、あまり得意ではないんです」とポツリ。「剣道は心を鍛えるのに良いと思いました」。

  剣道部は真冬でもずっと裸足。「体育館の冷たい床で足が凍えるけれど、『我慢、我慢』と心で唱えます。我慢することで心が鍛えられます」と梁さん。部活動は精神を鍛える場でもあります。

ケガにも増量にもめげず、たくましく活動中!


  武道だけでなく、サッカーやテニス、野球など日本の高校生にも人気のスポーツに取り組んでいる生徒たちもいます。その中から、「ちょっと張り切り過ぎた(?)」エピソードを紹介しましょう。


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ねんざも良くなって、パス練習でウオーミングアップ。左が張義澤くん。
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バスケ部のみんなと。張義澤さんは前列右。

  ●バスケットボール部 張義澤さん(東京学芸大学附属国際中等教育学校)
「日本の部活動はしっかり練習していますね」とは、張義澤さん。中国の学校ではバスケットボール部で頑張っていたそうです。せっかく日本に来たので伝統文化が体験できる文化部にも惹かれましたが、そこは初志貫徹。日本でも同じくバスケ部に入りました。
しかし!このインタビューをした2週間前、練習中にディフェンスをやっていて着地に失敗。足首をひねって、ねんざしてしまいました。
「心が痛かった。悔しかった…」と張さん。まずはしっかり治すことに専念しています。


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バスケットボール部の高校3年生の引退試合の帰りに撮った写真。(後ろの列の右から5番目が寇主銘さん)

  ●バスケットボール部 寇主銘さん(清風南海中学校・高等学校)
「最初はホンマにしんどかったけど、今は楽しい!」。すっかり大阪弁が板についている寇主銘さんは、長身を生かせるスポーツとしてバスケットボール部を選びました。「全身を使った練習メニューを毎日こなしてきたので、今は成熟した感じ」。
半年が経ち、さぞかし、カラダも引き締まってきた…と思ったら、なんと5㎏も太ってしまったそうです。
大阪は、たこ焼き、お好み焼き、串カツなどなど、日本一の“粉もの天国”。「お好み焼きがおいしくて(笑)」と味覚もすっかり大阪人です。

文化部では伝統と新しさの両方に注目


  文化部のキーワードも「日本でしか体験できないもの」。例年人気が高い伝統文化のほか、日本では特別目立たない「家庭科部」も留学生にとっては新鮮に感じるようです。


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お正月をテーマにした作品。「全体のバランスが難しかった」と周さん。
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東京への修学旅行で部活の仲間とパチリ。右が周躍さん。

  ●華道部 周躍さん(鹿児島県立武岡台高等学校)
伝統文化の代表格、華道を学ぶのは周躍さん。部活は週2回とのんびりペース。昨年末には、松や南天、菊などの花材でおめでたい「お正月の花」を生けたそうです。
「生け花って美しい。日本の文化、すばらしいです」。


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顧問の先生から道具の扱い方を教わります。椅子での練習のときは正座から解放されてひと安心。
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テニス部が全員集合!真ん中の列の右端が何祥龍さん。

  ●茶道部 何祥龍さん(長崎県立壱岐高等学校)
何祥龍くんはテニス部と掛け持ちで毎週1回、茶道部でも活動していました。「日本の文化を体験したい」という希望でしたが、そんな何くんを悩ませたのが、「正座」。
「正座はもう、本当に大変でした。足がしびれたら立って、おさまったらまた座っての繰り返し」。ほかにも茶せんや棗(なつめ)など、茶道特有の道具の名称を覚えるのも難しかったそうです。
「見ているときは簡単そうでしたが、実際に自分でお茶をたててみるととても難しいことがわかりました。日本の古い文化に触れることができてよかったです」と話します。
茶道部は3月で退部。現在は7月の大会に向けてテニス部の練習に専念しています。


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みんなとワイワイお菓子作り。真ん中の写真の左が劉鈺辰さん。

  ●家庭科部 劉鈺辰さん(とわの森三愛高等学校(北海道))
伝統文化やアニメのほかに、日本独特の部活が「家庭科部」。主にお菓子作りを学びます。
劉鈺辰さんは放課後、部活のメンバーと一緒にいろいろなお菓子づくりに挑戦しています。特に気に入ったのが、あんパン。「北海道産の小豆で作ったあんこが絶品でした」。そんな劉さんの目標は「いろいろな食材を使って、もっとおいしいものを作る!」ことだそうです。


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趙津さんの作品。

  ●イラスト部 趙津さん(大阪府立桜塚高等学校)
「日本のアニメが大好き」と話す趙津さんは、アニメを見るのもキャラクターを描くのも好き。イラスト部があることを知り、迷うことなく入部を決めました。「日本のアニメで一番好きな作品は『ワンピース』。精神、仲間、夢があるのがいいですよね」と熱く語ります。
部活動は週2、3回ほどゆるく集まっているそうです。「絵を描きながら、お菓子を食べたり、おしゃべりしたり。楽しくやっています。自由です!」。

  部活動は自由に選べるので、同じ趣味や目標を持っている人たちが集まります。そんな仲間たちとの活動は、クラスやホームステイ先とは違う、もうひとつの“居場所”になっているようです。

  部活動を通して好奇心旺盛に「日本ならでは」を体験している11期生たち。最初は、先輩との上下関係や厳しい練習に驚いた人もいましたが、半年を経て、皆それぞれの部活動を楽しんでいます。
大会出場や昇段試験を目指したり、一緒に汗を流した部活の仲間たちと友情を育んだり。部活動から単にスポーツや文化を学ぶだけでなく、それ以上のものを得ているようでした。

取材/文:近藤京子 取材日:2017年2月2日

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