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留学ドキュメンタリー

留学ドキュメンタリー 第8話 =大切な出会い=

  埼玉県立蕨高等学校に通う朱宇軒くんは、毎日部活に精を出す忙しい日々を送っていた。ホストファミリーの利希くんとはすっかり打ち解けた様子だが、このステイも間もなく終わり、また新たなホームステイ先での留学生活をスタートさせる予定だ。

春休みは毎日部活



この日の練習では、見事にシュートを決めてくれた

  「春休みは休みが一日もないんです。毎日部活」とバスケ部に所属する朱くん。しかも休み中はほぼ毎日練習試合で埋まっているそうだ。電車で3時間かけて千葉まで遠征する日もあり、「学校がある日よりも早起きしなければいけないんです」と朱くんは笑う。

  「中国から来た留学生で、朱くんのように運動部を選択する生徒は今まであまり多くなかったですね」と国際交流担当の寺門先生。中国からの留学生は勉強を優先する生徒が多く、蕨高校は部活動が盛んなこともあり、運動部を選択すると自由時間はおろか勉強時間を確保することも困難になるからだ。

  「だから他の先生方とも、『朱くんは日本の高校生に近い生活を送っているね』と話してるんです。蕨高校の生徒達は皆部活に忙しいので、朱くんもバスケ部を選択して本当に良かったねと」


球技大会ではクラスの男子全員とサッカーに参加

  それに新年度のクラス替えではバスケ部の仲間と同じクラスになれたと嬉しそうに話してくれた。部活動、特に運動部で得た友人は、クラスメートとはまた違った絆が生まれやすい。朱くんもそんな大切な友人が出来たのだなと思った。

大学生との交流


  「中国にいる時より楽しい面は、自由な時間が少しできたこと」と朱くん。部活で忙しいことは忙しいのだが、それでも「中国にいる時に比べると時間に少し余裕があるので、自由に過ごせる」のが日本にきて良かったと感じていることだ。


大学生との交流会にて

  前回の取材時に、留学生活の残りの時間でやりたいことは日中交流の活動だと話していた。だから自由時間には、朱くんが通う日本語学習グループ「くすのき」で知り合った大学生の誘いで、学生達の集まりに顔を出すこともある。集まりには中国に縁がある日本人学生と中国人留学生が、時には20~30人ほど集まりカラオケ大会や食事会を開いたりバンド公演を見に行ったり、東京を観光したりするなど頻繁にイベントを催しているそうだ。

  「誘いは毎週のようにあるのですが、なかなか時間が取れなくて全部参加できないのが残念。大学生の参加者達と会う時は、大学の情報をもらうというよりは普通にたわいのないことを会話し草の根交流をして過ごしています 」

  自身も部活で忙しく、同級生との時間を作ることはなかなか難しいが、大学生の集まりに参加することで日中交流の世界を広げる。自分より年上の学生に交じることや見知らぬ人たちが多い中に飛び込んでいくことには勇気もきっと必要だっただろう。しかし「せっかく日本にいるのだから、家にいてももったいない」と積極的に行動し、自ら留学生活を充実させようとする前向きな姿が伺えた。

思い出は将棋の時間


  前回、1月に取材した時に同じ部屋で寝起きしていると話してくれたホストファミリーの利希くん。その利希くんから、実は当初留学生の受け入れに反対したと今回の取材で初めて聞き驚いた。自身は部活が忙しく、両親は仕事で忙しいためちゃんと面倒を見てあげられるか不安に思ったからだそうだ。

  しかし今は朱くんとの時間のことを「楽しかった」と振り返る。2人で時間がある時にはよく遊んだと話してくれた。中でも、入試休みに朱くんがまだ訪れたことがなかったお台場を案内しに訪れたのが2人にとって良い思い出。日本の先端技術に触れることの出来る日本科学未来館へ行き、楽しい時間を過ごした。

  また自宅で時間がある時には、利希くんが朱くんに教えた将棋を2人で指すこともある。「朱くんはなかなかうまいところをついてくるんですよ」と話す利希くんだが、母親の孝枝さんによると「日本の将棋のルールを覚えてからは、朱くんのほうが強くなっている」とのこと。朱くんも「将棋は色々な戦法があって面白いんです」とすっかり夢中になってしまったようだ。


自宅の部屋で利希くんと2人で将棋中

  二人とも一人っ子なので、お互いに兄弟体験ができたのも良かった。互いの試験の点数を気にしてみたり、いいライバル意識も芽生えたようだ。

  朱くんにとっても、バスケ部の仲間は大切な親しい友人だが、やはり同じ部屋で寝起きする利希くんは特別な存在だ。

  前回の取材では「利希くん」と遠慮がちに呼んでいた朱くんが、お台場に出かけた話をする利希くんに、「利希」と親しげに呼び、楽しそうに相槌を打つ。そんな様子を傍から見ていると、お互いにとって一生の思い出、宝となる貴重な友人と経験を得たのだと感じられた。(文責:真崎直子)

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