心連心ウェブサイトは日本と中国の若者が未来を共に創る架け橋となります。

  • 日本語
  • 中文

―日本と中国の若者が未来を共に創る―

  • HOME
  • 日中交流センターとは?
  • 高校生招へい事業
  • ふれあいの場事業
  • ネットワーク強化事業

心連心トップページ > 高校生招へい事業 > 留学生の今を知る > 留学ドキュメンタリー > 第17話 =あと半年の目標=

留学ドキュメンタリー

留学ドキュメンタリー 第7話 =あと半年の目標=

  第7話に再び登場するのは、岐阜県立岐阜総合学園高等学校に通う蔡蘊多(さい うんた)さん。留学生活も半年が過ぎ後半戦に突入。期末テストを終えた、春休み直前の一日を取材した。

毎日挨拶を交わすのが大切



お世話になった松田先生と

  蔡さんを訪れたのは期末テスト最終日の3月初旬。「今日はパソコンをしたりテレビを見たり、ちょっと遊びたいなと思っています」と蔡さん。やっと終わった期末テストから解放されて一息つきたい様子。明後日の日曜には友人と映画を見に行く約束をしているそうだ。もうすぐ始まる春休みには、友人と水族館やショッピング、カラオケへ行く予定をたてている。

  「友人から遊びに行こうと誘われたら、基本的に断りません。私は大体暇なので(笑)。一人では面白くないので出かけたことはないです。おしゃべりが好きだし」

  1、2、3月と行事やテストの関係であまり部活動はなかったらしいが、友人に囲まれた楽しいスクールライフを謳歌している様子が目に浮かぶ。留学生担当の松田先生によると、蔡さんは男子にも人気があるとか。

  「人気と言っても”モテる”という意味ではなくて、挨拶をちゃんとするから感じが良いところや、頭がいいので勉強について質問するとちゃんと教えてくれる点などが好かれているようですよ」

  中間研修では挨拶の大切さを力説した蔡さん。その大切さに気付いたのは、日本に来てからのことだ。


一緒に映画を見に行った友人との記念のプリクラ

  「初めて学校に来た時、皆が挨拶を交わしているのにびっくりしました。中国ではあまりそんな光景は見た事がなかったので。廊下ですれ違っただけでも、あまり親しくない人同士でも声を掛け合う。それを見て、私も自然と自分から挨拶するようになりました。いつも挨拶していないのに、突然話しかけるのはちょっと恥ずかしいでしょう?」

  毎日たわいのない挨拶を交わすことで、親しみがわき会話がはずむ。自然と周囲のそんな様子を受け入れ、実践するのが蔡さんの良いところ。松田先生の「すっかり学校には溶け込んでいますよ」の一言にも大きく納得できた。

ホストファミリーが変わって



ホストファミリーの川瀬さんとレストランで

  1月末に川瀬さんという新しいホストファミリーのお宅に移った蔡さん。

  「川瀬さんは、明るくて元気いっぱいな感じ。中国語を長く勉強されていたそうでとても中国語が上手です」

  川瀬さんは言葉が堪能で蔡さんの故郷、中国についても詳しいそうだ。日常生活では、蔡さんもお風呂掃除やお皿洗いなど出来る家事は手伝っている。ただし料理だけは経験がなく苦手。期末テストなどで授業が午前で終わる日も、川瀬さんが朝仕事に出かける前に昼食の用意をしておいてくれるとか。しっかり者に見えて、実は甘えっ子な素顔がちらりとのぞいている。

  また、5月からは新たなホストファミリー宅へ移る事が決まっている。今までは学校まで徒歩という恵まれた環境にいたが、今度のホスト宅は名古屋になり、毎朝電車やバスで1時間半ほどかけて登校することになる。「早起きできるか心配」と話す蔡さんだが、これもきっと新たな日本社会の一面を知るよい機会になると思う。環境が変わり、生活のリズムをつかむまでは体力的にも大変かもしれないが、勉強、遊びと時間の使い方が上手な彼女なので、新しい生活にもすぐに適応していけるだろう。

自分がやりたいことは負けたくない



学校前の川を清掃するクリーン作戦に、茶華道部の一員として参加

  世界史の渋谷先生や、物理の大野先生など教科担任の先生からは「優秀で模範的な生徒」とお墨付きをもらっている。事実、中間テストでは物理や数学は学年1位という成績。中国にいた時は日本語のスピーチコンテストで全国の高校生の中から3位に選ばれるなど、努力なしでは得られない実力を持っている。

  ここまで聞くとがちがちの優等生に思えるのだが、どうも真面目一辺倒という訳でもないお茶目な面も持っているようだ。

  「一度学校内でスカートを短く折り曲げて履いていたのでびっくりしたことがありました。クラスメートに教えられたのかな(笑)」(担任の角田先生)

  「12.5kmを走るマラソン大会では、本人は最初は不安だったようですが、当日見かけた時には友達3人と楽しそうに走っていて、それほど辛そうには見えなかったですね」(国際交流担当の松田先生)

  マラソン大会は女子340人中、277位という成績。当日は「しゃべってもいいし、歩いてもいいし、思ったよりつらくなかった。体育の授業で3キロ黙々と走らなければいけない方が辛かったな」との感想。なかなか要領よく、メリハリをつけて自分の能力を発揮するタイプのようだ。

  残りの半年の大きな目標は、「日本語をもっと上達させること」と「茶道を正確な手順で出来るようになること」の2つ。

  「何にでも負けず嫌いという訳ではないですけど、自分のやりたい事に関しては誰にも負けたくない、と思っています。前はスピーチコンテンストや成績かな。今は成績は低い点数は取りたくないと思ってるけど・・・」

  今は日本でしか出来ない体験を重ねつつ、将来に向けての新たな目標を模索している時期なのだろう。「自分のやりたい事」がしっかり定まった時には、その目標に向けて全力で努力する蔡さんの姿が、きっと見られるに違いない。(文責:真崎直子)

ページTOPへ