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卒業生インタビュー

インタビュー 心連心プログラム修了生の「日中交流の担い手」として成長した様子を取材します。

Vol.030 張 馳さん

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名前
張 馳ちょう ち さん

プロフィール
  1994年生まれ、山東省済南市出身。済南外国語学校に通っていた高校2年生のとき、「心連心」プログラムの第6期生(2011年9月~12年7月)として沖縄県の向陽高校に約1年留学。その後2013年9月に上海市の上海財経大学に入学した。現在は学業に励む傍ら、昨年からは企業でのインターンシップも始めた。

  現在上海財経大学外国語学院で、日本語を専門に学んでいる張さん。地元済南の名門中学校への入学と同時に日本語に出会った張さんだが、それまで日本に対し抱いていたイメージはアニメが盛んなことくらいだったという。そんな彼女が日本という国に惹かれ、「心連心」プログラムを通じ、日本への留学を決意。
  今回は留学中の話や卒業後の予定などについて聞いた。

日本への理解を深めた沖縄での1年


  ――大学2年生にしては随分と落ち着いた印象ですね。

  よく言われます(笑)。日本に留学したことが影響しているのか、留学後はちょっとしたことでは動じない性格になりました。成長した、とも言えますね。

写真を拡大沖縄で出会った親友は一生の宝

  ――留学先は沖縄でしたね。

  はい。地元の済南には海がないので、白い砂浜に、青く澄んだ海に行くことはもともと私の夢でもありました。だから沖縄に滞在した1年は、まさに留学と旅行を兼ねた最高の日々(笑)。同じ時期に「心連心」プログラムで留学した友人の大半がホームステイをしたのに対し、高校の寮で同年代の生徒と一緒に生活が送れたのも貴重な経験でしたね。

  ――それでは日本語力も相当伸びたのではないでしょうか?

  実は留学後に日本語力が飛躍的に伸びたという実感はありません。一般的に留学は語学力を身に着けることが目的であることが多いかと思います。「心連心」プログラムの場合は、日本の学生と同じように高校生活を送ることに重きを置いています。

  学校で唯一の外国人留学生になるというのは大学の留学ではあまりないケースですよね。日本の高校生と同じクラスに入って共に勉強し、部活動や文化祭にも参加する…私にとっての留学は、語学力を伸ばすというより、日本への理解をより深めることができた経験でした。

共同作業の重要性


  ――日本と中国の学校生活はそんなに大きく違いますか?

  別世界です(笑)。私の出身中学・高校である済南外国語学校は、高校に入ると全員が寮に入るシステムで、1日の大半を勉強に費やします。食事の時間をはさんで午前6時半から午後10時まで勉強をするのが当たり前のことでしたから、沖縄の寮生活は新鮮そのもの。寮で生活するからといって学校や勉強に縛られることもなく、放課後にはルームメートとお喋りをするのが日課でしたね。友人とコンビニに行ったり、お菓子パーティーをしたり……勉強を最優先とする中国の学生生活とは180度違っていました。

  ――確かに中国の高校生は勉強漬けと聞きますね。

  日本の学校は勉強以外に遠足や修学旅行など共同作業が非常に多いことにも驚きました。それに比べて中国では1クラスの生徒数が多いこともあり、遠足などは一般的に考えられないこと。高校生が勉強することを否定するつもりはありませんが、中国の高校生は日本に比べ、高校時代に社会性を身に着ける機会が少ないことを痛感しましたね。

写真を拡大高校では勉強以外の行事活動の多さに驚いた

  沖縄で1年間生活をする中で、日本人は人と人とのつながりを非常に重視し、子どものころから他人と上手に付き合えるよう自然とコミュニケーション能力を身に着けていることに気づきました。一方で中国では学校で共同作業を学ぶ機会もない上に、最近では一人っ子政策の影響から物事を自分中心に考える人が多いです。だから社会に出ると、個々の能力は高くても、共同作業が苦手な部分がありますね。もちろん中国でも人と人のつながりは大切なことですので、中国でも子どものころから日本のような共同作業について学ぶ機会を増やすべきだと感じています。

日本の魅力を伝えたい


  ――今、大学でどんな勉強を?

  上海財経大学の外国語学院に在籍し、日本語を専門に勉強しています。日本語の基礎的な文法はもちろんのこと、日本の文学史のほか、小論文やスピーチなどの授業もあります。週5日のうち、火曜日の午後は日系企業でインターンシップをしていますが、それ以外は授業でいっぱい。だから週末に友人と食事やショッピングを楽しんだり、おしゃれなカフェで女子会をしたりするのが息抜きですね。

写真を拡大最近は中国「ふれあいの場」の日中大学生交流イベントなどにも積極的に参加

  ――インターンシップの仕事はどうですか?

  インターンシップは昨年冬から始めました。会社では資料のコピーや整理など事務的な作業がメーンですが、インターンシップを始めて、就職を前に社会経験を積む重要性を感じています。実は1年生の時にはミルクティー作りのアルバイトをしていたのですが、これからの生活にミルクティー作りが役立つとは思えず(笑)、就職のことを考えてインターンシップを始めました。

  ――今後については考えていますか?

  中国では日本と同様に3年生から就職活動を始めますので、よく考えるとあと半年ほどしか時間がありませんね……。今は卒業後の具体的な予定については考えていませんが、「心連心」プログラムでの留学経験を生かすため、やはり日系企業で働きたいという漠然とした目標はあります。可能であれば地元の済南市に戻って仕事がしたいと思っていますが、日系企業となれば、北京市や上海市などの大都市がベストでしょうね。はっきりとした方向性は定まってはいませんが、日中交流センターのような中国人留学生をサポートするような仕事や、留学アドバイザーのような仕事に興味があります。

  ――明るく社交的な張さんにぴったりの仕事ですね。

  まだ明確に決めているわけではありませんが、人とつながりを持てる仕事に興味を持っています。実は昨年11月と今年3月に、中国で行われた日中交流センター主催のイベントに参加しました。1つは浙江工商大学杭州ふれあいの場で開催した日中大学生が主体の「和風文化祭」。もう1つは済南の母校で開かれた日中交流イベントです。イベントでは、通訳のほか、中国人の中高生に日本留学の魅力についても紹介しました。私が日本への留学を決意したのも日本に留学した先輩のアドバイスが大きかったから。これからは逆に日本に行ったことのない中国人たちに対し、日本の魅力を伝えていきたいです。

  【取材を終えて】
  弱冠20歳とは思えないほど落ち着いた魅力のある張さん。「日本でつらかったことは?」という質問に、「楽しすぎてつらかった記憶はありません!」ときっぱり。明るく前向きな性格だという印象を受けました。持ち前のパワーを生かし、将来は日中を結ぶ架け橋的な存在になってほしいですね。
(取材・文:西見恵 取材日:2015年3月19日)

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