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イベントレポート

時衛国教授による日本文化講座

2018年度

2018年9月10日(月)

9月10日午後、日本の愛知教育大学日本語教育講座教授・同大学院日本語教学領域主審教授の時衛国教授が我が校の第679回社科大講壇に出席し、長清湖キャンパスB区326室で「日本の婚葬祭文化と名前の文化」をテーマとした学術講座を行いました。我が校日本語学科の先生及び学生たちが今回の学術活動に参加しました。外国語学院日本語学科副教授である孫守峰先生が講座の司会を担当しました。

まず、孫守峰副教授が日本語学科を代表して、時衛国教授に対し歓迎の挨拶をしました。時衛国教授は今年3月に我が校に客員教授として招聘され、日本社会文化と翻訳研究の専門家として日本語学習に大いに役立つ講義を行いました。今回、時教授は我が校を訪れ、大学院生のために一週間の集中授業を行いました。また、時教授は我が校の展開する海外専門家プロジェクトのメンバーでもあります。

講座では時衛国教授がご自分の研究領域について簡単に紹介し、また日本婚葬祭文化を例にし、その由来と概要を説明しました。時教授は長年日本文化に対する考察を行った経験に基づき、日本の結婚儀式を詳しく紹介しました。日本人の結婚の儀式は婚礼と披露宴の2部に分かれており、また、結婚式の多くは神前式、仏前式、人前式、教会式と4種類に分けられ、その中でも神前式と教会式が多数を占めます。

その後、時教授は神前式の結婚式を例に、日本の結婚式の開催時の写真やマナーを紹介し、日本の結婚式の流れと具体的な手順について詳しく説明しました。

日本の神前式結婚式は荘厳な雰囲気の中で行われ、新郎新婦は和服を身につけ、その現場で奏楽者が雅楽を演奏し、ゲストの入場後、新郎新婦が入場し、式が正式に始まります。まず新郎新婦が起立して神職が祓詞(はらいことば)を述べ、身のけがれをはらい清めます。その後神職が神にふたりの結婚を報告し、幸せが永遠に続くよう祈ります。そして新郎新婦は三献式を行い、巫女が酒を注ぎます。新郎新婦はその酒を三杯ずつ、1杯を3口で飲み干し、三杯を9口で飲み干します。そのため「三三九度」とも呼ばれています。新郎新婦が指輪を 交換し、誓いの言葉を述べ、神官は誓いの書を神壇に献上し、新郎新婦は、白い綿紙を巻いた楊桐の木の枝を神様に捧げ、拍手し、お辞儀をし、杯を挙げてお互いに辞儀をします。最後にすべての参加者に祝杯を挙げ、敬意を表し、新郎新婦と一緒に退場し、参加者は順次退場し、式典は終了します。

次に、時教授は日本の葬儀文化を紹介し、日中の葬儀文化に対する違いを指摘しました。日本人では、妻が夫に先立たれた場合、毎日墓参りをすることができます。それは日本の墓地が住宅地の近くにあるからです。しかし、中国の場合は住宅地と墓地は完全に分かれているのでそれは難しいです。時教授は具体的な例をあげ、文化と理論の視点から、日本の婚葬文化をはっきりと解析し、日本の文化を初歩的に理解させ、日中婚葬文化の違いを新しい角度で考察するよう導きました。

最後に、時教授は日本の苗字文化について詳しく紹介しました。明治以前は、少数の貴族を除き、一般の民衆は苗字がなく、苗字がなければ、戸籍登録や税収、兵役などにも不便があったため、明治3年(1870)日本政府は「国民に苗字を与える」という決定をしたが、応答者は多くありませんでした。そこで明治8年(1875)に、強性的な「苗字必称令」を発布しました。その後、日本人は一般的に自分の苗字を持つことになります。このように、日本の一般市民が苗字を持つようになったのはここ100年くらいのことです。日本人の苗字は十数万個もありますが、最も一般的なのは40個ぐらいで、その中で鈴木、佐藤、田中、山本、渡辺、高橋、山田、小林、中村、伊藤、斎藤、木村などの苗字の人は総人口の10 %を占めています。また、青木、山口、橋下、山下、山口、日光、北風、前部、観音、田中、三田も多く見られる苗字です。さらには、鬼頭、豚手、豚腰、犬養、茄子川などというような漢字の意味がよくない苗字もあります。時教授は苗字の種類が多く、読み方が難しく、また、読み方が同じでも漢字の書き方が違う場合も多く、それも日本人の名前の大きな特徴の一つだと指摘しています。「けんじ」を例にして、賢次、建治、健治、健次、健二、堅二、建次、憲次、憲司、憲二、研志、研司、研二、研二、謙治、賢二、賢次、賢二、賢児、賢治、顕治、建司、堅治、堅司、健史、健史、健之などの漢字表現があります。また、日本の男性と女性は、名前にもそれぞれ特徴があり、日本の男子の名前は、郎、朗、夫、兄、男、生、彦がつけられることが多いです。生まれた順番によって名づけられるのもあります。例えば、一郎、次郎、三郎、四郎、五郎、六郎、七郎、八郎……。女性は子、江/枝、美、香、佳、恵などで終わる名前が多いです。時教授の魅力的な解説によって、参加者は日本人の名前に対して、初歩的な理解ができ、さらに日本人の名前についての考えをより一層深めていきました。

今回の講座を聞くことによって、学生たちは、日本の婚俗、婚典の主な内容、具体的な形式と特徴、日本の結婚文化の現状と発展、日本社会の葬儀文化、日本人の生死観、宗教観、日本人の名前の起源と現状など、日本文化に対する全面的な理解を深めました。同時に日中の婚葬儀文化の違いを知ることで、日本の文化を理解する重要性に気づき、さらに、日中間の文化の違いを学習、尊重し、寛容な態度で対処する大切さに気づきました。

今回の時教授の講座は、日本の婚葬儀文化や苗字の文化について新たな視点で解説し、ご自分の研究を基に、理論と実用性を兼ねて説明したもので、最後は在席の先生と学生から大きな拍手が寄せられました。

時衛国教授は、日本の愛知教育大学日本語教育講座教授で、山東大学及び山東師範大学の客員教授であり、日本の東京都立大学で文学論文博士及び大東文化大学で言語文化学論文博士学位を取得されました。日本ペンクラブ(「中国文联」に相当する)、日本翻訳家協会会員、日本文芸家協会(「中国作家協会」に相当する)正会員、中国漢日対比語言研究協会理事、日本国日中対照言語学会常務理事、国際連合論学会常務理事、日本語翻訳学会の副会長であり、「国際連語論」と「中国国語法研究」の総編集長を務める。在日期間は三十年に渡り、単著出版、刊行論文は百余編にも上ります。

翻訳:済南ふれあいの場スタッフ 任軼

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